スクラムフェス大阪2023参加記〜態度と言葉がチームを良い方向へ促進する〜
参加したイベント
6/30(金), 7/1(土)の2日間オンライン上で行われたスクラムフェス大阪に参加しました!
去年は存在を認知していたものの参加機会を逃してしまい悔しい思いをしたので、今年は早めにチケットを取って絶対に参加すると意気込んでおりました。
セッションスケジュールはこちら↓
Scrum Fest Osaka 2023 - Program Schedule | ConfEngine - Conference Platform
初日は都合がつかずキーノートを聴けていないので、アーカイブを楽しみにしています。
各地方で開催される他のスクラムフェスとは一線を画しているのが、"オンライン限定"という点なのですが、プロポーザルを各スクフェス実行委員のドラフト会議によって決めたり、当日は各地域にサテライト会場が設立されるところがあったりと、始まる前からワクワク楽しかったです。
視聴したセッション
デザイナーの帽子をかぶりながら、チームとの関わり方を考えつづけている話 by ひろみつさん
ひろみつさんのデザイナー像と他のメンバーから期待されている(=前任者の)デザイナー像にギャップがあったので、守破離の守に立ち返ってチームとの関わり方を改善していったというお話をしてくださいました。
- 自分の普段の作業を配信する
- スプリントレビューでは実際にプロダクトを触ってもらう
- チームで同じ本を読む
- リリース後にプロダクトが使われている様子を実際に見る
といったことを通して、段々とチームやユーザーとの距離を縮めていったそうです。
私も今デザイナーチームとの距離について悩んでいるところがあり、「そういえばデザイナーの人たち普段どんな感じで作業してるのか知らないなぁ」と思っていたところだったのでとても興味深かったです。
お互いの歩み寄り大事!
Scrum Fest Sendai 2023 & Scrum Fest Mikawa 2023のプロポーザルを見ながらYYする会 by 及部さん
スクラムフェス仙台と三河にプロポーザルを出した方々に、そのセッションで伝えたいこと、背景にあるストーリーなどをお話してもらいました。
「なんでこのプロポーザルを出そうと思ったんですか?」と直接訊くとプロポーザルを出すに至るまでのとても面白い・しかしプロポーザルに書かれていない魅力的なストーリーが出てくる、というプロポーザルYY会あるあるを観に来ました笑
一番面白かったのは、運営というか話を回す側の方々もいざ自分のプロポーザルについて話すと同じ現象になることです。わかっていてもついついプロポーザルに書けていない部分が出てきてしまうので、やっぱりプロポーザルを一度書いたら他に人に読んでもらって感想を聞いたり色々質問をしてもらうのが良いなって思いました。
観察から対話へ 〜人類学の知恵を借り、よりチームに、自分に向き合おう〜 by Emiさん
人類学とは"わかろうとする活動"である。
例えばチームメンバーや顧客についてよく知ろうとすると、どうしてもまず観察をすることから入ってしまいがちです。しかし、観察ではいつまでも「自分↔理解したい相手」という構図のままなので、時にはどっぷりと相手の普段の日常に浸ったり、ひいては相手の生活や文化について知るとより一層解像度が上がります。
また、誰しも人間は何らかのフィルター=価値観や偏見を通して物事を見ているので、まずは自分にかかっているフィルターがどんなものなのかを理解すると、世界の見え方も変わってくるのかなと思いました。
個人的に↓このページが印象的でした。。。
みんなで試そう!自分やチームの本領発揮を引き出すペップトーク! by J.Kさん
激励のショートスピーチ、ペップトーク。
- ポジティブな言葉で
- 相手の状況を受け止め
- ゴールに向かうように
- 短くわかりやすく
- 人をその気にさせる
ような言葉がけのことを指します。最近だとWBCの決勝で大谷選手が「憧れるのをやめましょう」と言ったのが記憶に新しいですね。
上手にペップトークをするためのステップとして以下の4つがあるそうです。
- 受容:事実の受け入れ
- 承認:とらえかた変換=ポジティブな側面を見つける
- 行動:してほしい変換=否定語ではなく行動を促す言葉にする
- 激励:背中のひと押し
切羽詰まったとき、ここ一番気合を入れたいとき、日常の何気ない瞬間にポジティブな言葉を投げられるようにしたいなと思いました。
どうする計画駆動型スクラム by Hiraiさん
いわゆるウォータースクラムフォールでは、価値ではなくタスク消化を重視してしまい、プロダクトの方向性の検討や保守性の話をしなくなり、次第に疲弊していくという事態に陥ってしまいます。
そんな状態から脱却するためのステップとして以下のようなことを提案しています。
- スクラムで開発することを関係者全員で合意する。その際に、解こうとしている問題の特性を定性的に評価することが重要です。
- 計画を立てる。具体的には、ユーザーストーリーマッピングやTシャツサイズによる見積もり、バーンアップチャートや3点見積もりをなどのプラクティスを利用します。
個人的には1.の合意のステップをどうやっているのかもう少し具体的に知りたいと思いました。コンテキストに大きく左右される部分だと思うので、もし自社だったらどういうふうな会話になるのか、非常に興味があります。
セッションの前半で計画駆動型スクラムあるあるを話しているとき、参加者の共感がすごくて面白さ半分悲しさ半分のなんとも複雑な気持ちになりました笑
全体の感想 & 明日からの自分にどう活かすか
初めてのスクフェス大阪、完全オンラインかつ各地域に実行委員がいるという特殊なイベントでどう進行していくのか気になっていましたが、川口さんをはじめとする実行委員の皆さんの連携と盛り上げにより、スムーズな進行とともに臨場感を味わえるとても楽しいイベントになっていました!
振り返ると、相手を知る・相手とコミュニケーションを取ることに関連するセッションを中心に観ていたなと後から気づきました。表面的にはプロダクト開発やソフトウェア開発の話をしていても、突き詰めると人間と人間の話に帰着すると思うので、態度とプラクティスの両面から日常をブラッシュアップしていきたいです。